わが家では鍋から引き上げた昆布をラップで丁寧に包んで冷凍しておき、それがたまると煮るのである。冷凍された昆布を霜がついたまま出刃包丁で強引に切手ぐらいの大きさに刻み、醤油と酢と酒を適当に入れた鍋の中に放り込む。後は弱火で根気よく煮るだけで、実においしい薄味の塩昆布ができる。ここで注意するのは、煮詰まってまだ固かったら単純に水を足して煮つづけることだけだ。この冷凍昆布がたまってくると、なにか貯金がたまったようで心嬉しく、休日の前夜など、家族が寝静まった後の深更に煮付けにかかる。
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この作業は家事というより私の遊びで、たいてい台所のカウンターでミステリーなどを読みつつ飲みながらやる。途中で味見という感じでつまみ食いすると酒の肴としてけっこういけるので、仕上がる頃には量が半分ぐらいになってしまうこともしばしばだが、こうやって台所で夜遊びをするのも楽しいものである。